かずのすけが解説する化粧水の成分

かずのすけ

【かずのすけに学ぶ】顔の乾燥を防ぐ化粧水!良いor悪い成分

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乾燥が気になるなら保湿ケア。これは常識ですよね。

そして保湿ケアのステップは、

  1. 洗顔
  2. 化粧水
  3. 美容液
  4. 乳液やクリーム

の流れが一般的です。

汚れを落とす目的の洗顔は別として、そのあとのケアはどれも保湿に関連していそう。わざわざ分かれているのはなぜなのでしょうか?

別々に行うからには、それぞれ異なる役割を持っているはず。化粧水特有の役割って何?

たぶん水分補給だと思いますが、それだけでしょうか。あらためて問われると、こうした基本的な部分にも曖昧(あいまい)なところがあることに気づきます。

ここでは美容化学者"かずのすけ"さんの「化学者が美肌コスメを選んだら…」を読んで学んだことをまとめてみたいと思います。
(独自に調べたところもあるので、かずのすけさんの見解と一致しない部分もあります。ご了承ください。)

化粧水の基礎知識

化粧水に含まれるさまざまな成分を見る前に、化粧水とはどのようなものなのか基本的な部分をおさらいしておきましょう。

まず化粧水というのはベースとなる成分が大半を占め、保湿、美白、エイジングケアといった目的を持った有効成分の割合は少なめです。ベースに用いられるのは主に水。このほか次に挙げる成分がベースとして使われます。肌への負担や使用感に違いが出るので、しっかりチェックしておきたい要素です。

ベースの成分知識1.エタノールとDPGは乾燥しやすい

化粧水を選ぶときに、最低限これは確認しておいた方がよいというのが、エタノールとDPGの有無です。どちらも安価な化粧水に含まれていることが多く、肌に刺激を与えて乾燥の要因になるものです。

エタノールはお酒の主成分で水によく溶けるのが特徴。化粧水にとても配合しやすく便利ですが、問題は蒸発しやすいこと。揮発性(きはつせい)といって、肌につけてもどんどん蒸発する性質があり、そのときエタノールだけでなく周囲の水分も蒸発させるので、かえって乾燥をまねくことにも。化粧水のひんやり感は心地よいものですが、その効果はエタノールが蒸発する際に熱を奪った結果なので、喜んでばかりもいられませんね。

DPGは安価な保湿成分で粘性を高める効果があるので、安い化粧品はもちろん、高級品と思われている化粧品にも使われていたりします。肌に刺激を与えるので乾燥肌や敏感肌の人は避けた方がいいでしょう。高価な化粧水を購入するときは、とかく「高いんだから良いはず」と思いがちですが、自分の目で成分をしっかりチェックしておいた方がよさそうです。

ベースの成分知識2.BGとグリセリンは肌に優しく乾燥しにくい

エタノールに比べて分子構造が小さく、肌の負担になりにくいのが「BG」と「グリセリン」です。これらが主成分の化粧水であれば、ひとまず安心してよいでしょう。

BGはさっぱりした使用感で、グリセリンはしっとりした使用感になります。好みに合わせて化粧水を選びましょう。

ベースの成分知識3.収れん化粧水の成分は肌に刺激を与える

毛穴の引き締め効果や、暑い日の発汗防止に便利なのが収れん化粧水です。ただ、収れん化粧水の仕組みは、エタノールが蒸発する際のひんやり効果や、ハマメリス水などで肌に小さな刺激を与え、肌表面が萎縮する反応を利用したもの。肌に刺激を与えやすいのが難点です。乾燥肌や敏感肌の人は収れん化粧水を多用し、塗りっぱなしにしておくと肌荒れにつながるので注意しましょう。

化粧水に期待しすぎてはいけない理由

化粧水を使って肌の乾燥を防ぐことがテーマの記事で、話の腰をおるような内容になりますが、大切なことなのでお伝えしておきます。

それは、化粧水単体による保湿効果や美肌効果は実はそれほどでもないというお話し。

というのも化粧水はいってみれば水。特別なものではありません。先ほど見たように、エタノールなど乾燥の原因になるものは注意深く避けるべきですが、仮に良い化粧水を選んだとしてもミラクルな効果はあまり期待できません。

有効成分を含んでいる場合でも割合としてはごく僅かなことが多く、効果も控え目です。

化粧水の役割は、洗顔後に肌を少しも乾燥させずに、次の美容液やクリームにバトンタッチすること。言ってみればつなぎ役です。

そう考えると、化粧水の成分にこだわって高いお金を払うよりも、たとえ安い化粧水でも洗顔後に1秒でも早く肌にたっぷりと与える方が有効といえます。ジャブジャブ使っても家計を圧迫しない化粧水の方が実用的なのです。

そして化粧水をつけたことに満足せずに、手際よく美容液や乳液といった次のステップに進みましょう。化粧水だけでは水分の蒸発を止められないので、油分を含むアイテムを追加するのを忘れずに。そんな人はいないとは思いますが、化粧水をつけてた後、いきなりパウダーファンデーションなどを塗るのは乾燥のもとなので厳禁。

化粧水を選ぶときは、含まれる有効成分については「そんな効果があったらいいな」くらいの期待にとどめておき、感触や香りによる充足感や、コスパを優先することをおすすめします。

化粧水で乾燥を防ぐための保湿成分

次に化粧水に含まれている保湿に役立つ成分を見てみましょう。

保湿成分1.セラミド

水の層と脂の層が交互に並ぶ「ラメラ構造」を持ち、水分を保持する能力に優れています。肌の表面にある角層の主成分ですが、このセラミドが流れ出てしまうと肌が乾燥しやすくなり、外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下。肌トラブルやエイジングの原因になります。

保湿成分2.ヒアルロン酸

ムコ多糖類というネバネバ成分。表皮にあるコラーゲン、エラスチンの間を埋めており肌のハリに関わっています。水分を保持する能力が高く、1gで6リットルもの水を保持できるといわれています。肌に塗布した場合は保湿効果を発揮します。

保湿成分3.コラーゲン

肌表面の表皮のさらに奥にある真皮の70%を占める成分。肌のハリや弾力を保つ働きをもっていますが、加齢、紫外線、活性酸素などの影響で傷ついたり減少したりします。肌に塗布した場合は保湿効果を発揮します。

保湿成分4.ヘパリン類似物質

アトピー性皮膚炎の人に処方される保湿成分に「ヒルドイド」がありますが、その主成分となるのがヘパリン類似物質。肌では真皮に存在し、傷ついた角層のラメラ構造を修復する働きを持っています。

保湿成分5.スフィンゴ脂質

セラミドとともに、肌の一番外側にある角層の細胞と細胞の間を埋めている成分。水分を保持してバリア機能を保つ働きや、肌のキメを整える働きを持っています。

保湿成分6.天然保湿因子(NMF)

NMF(ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター)はアミノ酸を主成分とする自然の保湿成分。水とよくなじむ性質があるので保湿クリームなどによく配合されています。

保湿成分7.ステアリン酸コレステロール

セラミドと同じく細胞間脂質のひとつで、オイルと組み合わせれば、肌を柔らかくし、ハリを保つ働きをします。皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ役割を担っています。

保湿成分8.水素添加大豆レシチン

保湿剤や柔軟剤として化粧品に配合される成分。水分を保持する能力が高く、肌に浸透しやすい性質も持っています。大豆レシチンに水素添加して作られる乳化剤です。

保湿成分9.PG(プロピレングリコール)

化学合成された保湿成分で防腐効果もあります。皮膚に浸透する力が強く、肌の弱い人にとっては強い刺激になることも。乾燥肌、敏感肌の人にとっては避けた方がよい成分です。

スペシャルな効果を期待させる成分

化粧水には保湿成分以外にも、さまざまな効果を期待できる成分が含まれています。いくつか代表的なものを見てみましょう。

ビタミンC誘導体

肌に吸収されにくいビタミンCを吸収されやすい形に加工したのがビタミンC誘導体。美白効果、コラーゲンの生成を助ける効果、炎症をしずめる効果などがあり、美白化粧品、エイジングケア化粧品、ニキビケア用の化粧品などに幅広く使われています。

ライスパワーNo.11

お米を90日間発酵・熟成させることでできる成分。肌が保湿成分であるセラミドを生成する力をサポートし、水分保持を高める効果があります。肌の乾燥を防ぐことで、小じわ、シミ、たるみ対策に有効な成分として期待されています。ライスパワーNo.11配合の化粧品としては、コーセーの「米肌」が有名。それ以外にも「ライスビギン」「ライスフォース」といったブランドが各社から出ています。

レチノール

レチノールとはビタミンAのこと。CMでよく目にする資生堂の純粋レチノールもこの仲間。肌のターンオーバー(生まれ変わり)を活発にする働きがあり、新しくできた細胞によって肌が下から押し上げられることによるシワの改善効果が期待されています。

ピラテ

SK-2の独自成分。自然酵母を培養液で発酵させて有効成分を抽出したもの。ビタミン、ミネラル、アミノ酸を豊富に含み、角質の水分不足をサポートしてキメを整え、ハリ対策やくすみ対策などのエイジングケアに幅広く用いられています。

カンゾウ根エキス

抗炎症成分グリチルリン酸2Kの原料。抗炎症作用を持つことから肌荒れやニキビケア用の化粧品に含まれています。

サクラ葉エキス

民間療法では咳止めや蕁麻疹(じんましん)の薬として使われてきた成分。肌の炎症を抑える、メラニン色素の生成を抑制する効果などがあり、化粧品にも配合されています。

YACエキス

ポーラの独自成分。体の中で糖とタンパク質が結びつく糖化(肌が老化する原因のひとつ)にアプローチする成分として、128種類の植物エキスをもとに開発されたもの。B.Aなどに含まれています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。化粧水の主成分は水ですが、そのほかにも肌に刺激を与えてしまうもの、保湿を助けるもの、スペシャルな効果を期待できるものなどが配合されています。

化粧水に含まれる有効成分の効き目は基本的には控え目なもの。しかし、自分が望むような働き(保湿、美白、ハリなど)を持つ成分がしっかりと配合されていることが分かれば、毎日のスキンケアを気持ちよく行うことができますよね。

気になる化粧水を見つけたら、肌に悪い成分が含まれていないかを最低限確認してからトライしてみてはどうでしょう。

 

 

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そんな時こそ、成分に詳しいかずのすけさんの見解が参考になります。こちらの記事では、かずのすけさんが危険性を指摘している成分を取り上げ、肌に優しいアイテムを紹介しています。

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